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Alfresco4.2をインストールしてみよう(手動インストール編)

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こんにちは。大谷です。

以前、Alfresco4.0をインストールしてみよう(手動インストール編)という記事を書いたのですが、現在の最新版が4.2.cで、必要なJDKやTomcatの要件も変わってきているので、改めてインストールの方法を紹介しようと思います。相変わらずですが、OSはWindowsを想定しており、構成はTomcat/MySQLとしています。なお、インストーラを利用したインストールは以前と変わっていませんので、Alfresco4.0をインストールしてみよう(インストーラ編)を参照してください。


JDKをインストールする


  1. Alfresco4.2ではJDK7が必要になります。こちらのサイトからJDK7をダウンロードします。
  2. ダウンロードしたファイルを実行し、JDKをインストールします。


Tomcatを準備する


  1. Alfresco用のディレクトリを作成します。ここでは、Cドライブ直下にalfresco42cというディレクトリを作成し、以下ではALF_HOMEと表記します(ALF_HOME = c:/alfresco42c)。
  2. cd c:/
    mkdir alfresco42c
  3. Apache TomcatのサイトからTomcatをダウンロードします。本記事では、Alfresco 4.2.cのインストーラに同梱されているTomcatと同じバージョンである7.0.30を利用します。
  4. ダウンロードしたファイルをALF_HOMEに展開します。展開するとALF_HOME以下にapache-tomcat-<バージョン番号>という名前のディレクトリが作成されますので、このディレクトリをTOMCAT_HOMEと表記します(TOMCAT_HOME = c:/alfresco42c/apache-tomcat-7.0.30)。


MySQLを準備する


  1. MySQL Developer ZoneからMySQL Community Server 5.5をダウンロードし、インストールします。また、後ほど利用するMySQL Connector/J 5.1(JDBCドライバ)をここからダウンロードします。


AlfrescoをTomcatにデプロイする


  1. Alfresco Community Editionのダウンロードサイトにアクセスし、"Custom Installs & Optional Modules"のリンクからalfresco-community-4.2.c.zipをダウンロードします。
  2. ダウンロードしたファイルを適当なディレクトリに展開します。このうち、bin, licenses, web-serverディレクトリの中身をAlfrescoのディレクトリにコピーします。
  • bin/* -> <ALF_HOME>/bin
  • licenses/* -> <ALF_HOME>/licenses
  • web-server/* -> <TOMCAT_HOME>
ALF_HOME、TOMCAT_HOME以下は次のようになります。
 c:\alfresco42c のディレクトリ

[.] [..] [apache-tomcat-7.0.30] [bin] [licenses]
 c:\alfresco42c\apache-tomcat-7.0.30 のディレクトリ

[.] [..] [bin] [conf] [endorsed] [lib] LICENSE
[logs] NOTICE RELEASE-NOTES RUNNING.txt [shared] [temp] [webapps]
[work]
  • JDBCドライバをTomcatのクラスパスに配置します。先ほどダウンロードしたMySQL Connector/Jを展開し、mysql-connector-java-5.1.xx-bin.jarを<TOMCAT_HOME>/libにコピーします。

  • Tomcatの設定を変更します。まず、<TOMCAT_HOME>/conf/catalina.propertiesをテキストエディタで開き、shared.loaderプロパティを以下のように変更します。
  • shared.loader=${catalina.base}/shared/classes,${catalina.base}/shared/lib/*.jar
  • <TOMCAT_HOME>/conf/server.xmlをテキストエディタで開き、8080番ポートの設定を以下のように変更します。
  • <Connector port="8080" protocol="HTTP/1.1" URIEncoding="UTF-8"
    connectionTimeout="20000"
    redirectPort="8443" />
  • JVMのヒープサイズを設定します。<TOMCAT_HOME>/bin/catalina.batに以下の行を追加します。JRE_HOMEや最大/最小ヒープサイズ等はPCの設定・スペックに応じて変更してください。
  • set JRE_HOME=C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_0xx\jre
    set JAVA_OPTS=-Xms1024m -Xmx2048m -Xss1024k -XX:MaxPermSize=256m -XX:NewSize=256m -server -Dcom.sun.management.jmxremote


    データベースを設定する


    Alfrescoはコンテンツのメタデータをデータベースで管理し、コンテンツのファイル実体とインデックス情報をファイルシステムで管理します。以下ではそれぞれについての設定を行います。
    1. MySQLにログインします。
    2. mysql -u root -p
    3. 以下のコマンドでMySQLにAlfresco用のデータベースを作成します。この例では、データベース名をalfrescoとし、ユーザ名/パスワードもalfresco/alfrescoとなります。
    4. create database alfresco default character set utf8 collate utf8_bin;
      grant all on alfresco.* to 'alfresco'@'localhost' identified by 'alfresco' with grant option;
    5. Alfrescoが上記データベースを使用するように設定ファイルを変更します。<TOMCAT_HOME>/shared/classes/alfresco-global.properties.sampleをalfresco-global.propertiesにリネームし、テキストエディタで開いて以下のように変更します(コメントアウトされている場合はそのコメントアウトを外し、環境に合うように設定を変更してください)。
    6. #
      # Sample database connection properties
      #
      db.username=alfresco
      db.password=alfresco

      #
      # MySQL connection
      #
      db.driver=org.gjt.mm.mysql.Driver
      db.url=jdbc:mysql://localhost/alfresco?useUnicode=yes&characterEncoding=UTF-8

    7. 引き続きalfresco-global.propertiesを編集し、dir.rootプロパティを設定します。dir.rootはコンテンツ実体やインデックス情報を格納するディレクトリを指定するプロパティですが、<ALF_HOME>/alf_dataあたりを設定しておくと無難です。
    8. dir.root=c:/alfresco42c/alf_data


    その他の設定を行う


    最後に、その他のツールとの連携設定を行います。ここではOpenOffice/LibreOffice、ImageMagick、SWFTools(pdf2swf)について説明します。この3つのツールの用途は以下のとおりですので、必要に応じてインストール、設定を行ってください。
    • OpenOffice/LibreOffice : Alfrescoでファイルフォーマット変換を行う際に使います。PDF変換機能などを利用する場合に設定する必要があります。
    • ImageMagick : コンテンツのサムネイルやプレビューを生成する際に使います。
    • SWFTools : コンテンツのプレビューを生成する際に使います。
    1. それぞれのサイト(OpenOffice.orgもしくはLibreOfficeImageMagickSWFTools)からツールをダウンロードし、インストールします。次に、alfresco-global.propertiesをテキストエディタで開き、以下のプロパティを設定します。
    • ooo.exeはOpenOffice実行ファイルのパスを指定します。
    • img.rootはImageMagickのインストール先、img.dynはライブラリディレクトリ、img.exeは実行ファイルパスを指定します。Linuxの場合はimg.rootを設定するだけで動くかもしれません。
    • swf.exeはSWFToolsに入っているpdf2swfの実行ファイルパスを指定します。
    ooo.exe=C:/Program Files (x86)/OpenOffice.org 3/program/soffice
    ooo.enabled=true
    img.root=C:/alfresco/ImageMagick-6.7.3-7
    img.dyn=${img.root}
    img.exe=${img.root}/convert.exe
    swf.exe=C:/alfresco/SWFTools/pdf2swf.exe
    なお、筆者手元の環境は、OpenOffice 3.3.0、ImageMagick 6.7.3-7-Q16、SWFTools 0.9.0となっています(ちょっと古めのリリースを利用しています)。


    Alfrescoを起動して動作確認する


    以上で設定は終わりです。最後にAlfrescoを起動して動作確認を行います。
    1. <TOMCAT_HOME>/bin/startup.batを実行し、コンソールの出力内容(もしくはalfresco.logやcatalina.out)をチェックします。初回起動時はデータベースにテーブルを追加する作業やwarファイルを展開する作業がありますので時間がかかります。
    2. 起動が正常終了すると、コンソールもしくはログに"Server startup in xxxxxx ms"と表示されます。
    3. 正常に起動したら、ブラウザからAlfrescoにアクセスしてみましょう。http://localhost:8080/shareにアクセスします。管理者ユーザのデフォルトユーザ名/パスワードは、admin/adminになりますのでそれを入力します。
    4. 正常にログインし、ダッシュボード画面が表示されたらめでたく動作確認完了です!
    以上がAlfrescoを手動インストールする手順になります。Alfrescoを実際に使ってみるにあたっては、弊社Webサイトからダウンロードできるユーザガイド等が役立つと思いますので是非参考にしてみてください。

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